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会社の借金がどれくらいあるか調べよう
<株投資のイロハ5-5>




株のファンダメンタル分析をする上で、利益以外にも資本・資産について、簡単に知っておく必要があります。


目次

総資産・自己資本・他人資本の違い


会社の活動資金である「総資産」というのは、「自己資本」と「他人資本」のふたつで構成されています。

まあ簡単に言ってしまえば、自己資本は会社が持っているお金、他人資本は会社がどこかから借りてきたお金ということになりますね。


  • 自己資本 → 会社自身が持っているお金(返済義務がない

  • 他人資本 → 会社が借りてきたお金(返済義務がある


わかりやすいですよね。自分が持ってるお金だから自己資本、借りてきた他人のお金だから他人資本。

この自己資本と他人資本をあわせたお金を、総資産と言うわけです。


自己資本+他人資本=総資産


よく、以下のようにも言い換えられます。


  • 自己資本=資本、純資産、株主資本

  • 他人資本=負債

  • 総資産=資産、総資本


とりわけ純資産は、自己資本の言い換えとしてよくでてきますので、気をつけたいですね。



正確にはそれぞれの単語は意味が違ってくるのですが、初心者には複雑ですので、とりあえず同じものと捉えてもらって大丈夫です。

ちなみに、このへんのことを詳しく知るには、財務諸表のひとつ「貸借対照表(BS)」をよく研究する必要があります。


基本的に自己資本は純利益の積み重ねですので、毎年純利益がプラスであれば、どんどん増えていきます。



純資産がふえてる銘柄を買おう


(クリックで拡大・2019年東宝の有報)


2019年の東宝(9602)では、毎年純利益プラスで、純資産(自己資本)が右肩あがりであることがわかります。


(クリックで拡大・2019年千代田化工の有報)


いっぽう2019年の千代田化工建(6366)では、2017年時に赤字(純利益がゼロ以下のマイナスで、決算書では△表示)をだすことで、前年にくらべ純資産も減っていることがわかりますね。

そして2019年は、とどめの大赤字で純資産もマイ転(債務超過)へ。



2019年時点の月足株価で、東宝はあげており、千代田はさげ。

悪い業績の株は長く持っていてはいけない、わかりやすい例ですね。


自己資本比率とは?


総資産は自己資本と他人資本で構成されますが、他人資本、ようするに借金の多い会社というのは、なにかと問題があります。


たとえばみなさんも株をやるとき、「自分のお金」でやるのと「借金したお金」でやるのとでは、ぜんぜん心の余裕が違ってきますよね。

借金したお金信用取引のハイレバでトレードをすると、多額の利息を払わないといけなくなり、トレードにも焦りがでます。

すると短期トレードで結果をせかされ、負けやすくなるわけです。


いっぽう自分のお金でやるぶんには落ち着いて投資でき、現物なら利息を払う必要もなし。

長期的に構えることができますね。



会社も同じです。

借金が多いほど、会社はすばやく利益をだすことを強要され、余裕がなくなります

実際、借金の多い会社は少しでもこけたら、すぐさま赤字に転落というのがオチです。


そういった会社の借金が多いかどうかを見るときに使われる指標として、自己資本比率(株主持分比率・株主資本比率とも)があります。


自己資本比率=自己資本÷総資産


自己資本比率は普通「%」で表示されます。

見てのとおり、借金を含めた全資金のうち、会社独自の元手資金がどれくらいの割合かを調べる指標です。

初心者が株投資するときは、基本的にこの数字は最低50%ほしいところです。


2019年・OLCの自己資本比率


(クリックで拡大・2019年OLCの有報)


OLC(4661)の2019年の有報ですが、こちらの例だと、以下のように。


総資産 → 1051455百万円

純資産(自己資本) → 803200百万円


純資産は自己資本の言い換えです。

これらをもとに、自己資本比率を試算。


2019年・OLCの自己資本比率 → 803200/1051455=76.4%


「76%」と、有報にのってる数字と一致。

安心できる自己資本比率であることがわかります。

このように大型株ほど、借金の少ない経営がいいですね。

2019年の千代田化工建のように赤字が重なって、純資産がマイ転した債務超過になると、自己資本比率もマイナスになり、財務的には買えない株となります。


黒字の会社であったとしても、借金が多くて自己資本比率の低い会社は危険です。

投資家にあてはめて考えると、信用フルレバで資金を回転させつづけている人のようなものだからです。

大コケしたとき、大変です(笑)



財務レバレッジ


ちなみに自己資本比率の逆数である財務レバレッジも、よく使われます。


財務レバレッジ=総資産÷自己資本


自己資本比率の計算で使った数字を、逆にします。

2019年のOLCの場合は、「1051455/803200=1.3」になりますね。

逆数というのは、かけあわせることで1になる数字のこと。

つまり常に「自己資本比率×財務レバレッジ=1」になります。


OLCの場合も「76.4%*1.3=1」となりますね。

自己資本比率は%表示なので「自己資本比率に掛け算すると100%になる数字が財務レバレッジ」と覚えておくといいですよ。



  • 自己資本比率が25%なら、財務レバレッジは4

  • 自己資本比率が50%なら、財務レバレッジは2

  • 自己資本比率が75%なら、財務レバレッジは1.3


初心者に推奨される自己資本比率が50%以上ですので、財務レバレッジも自動的に2以下が推奨となります。


<資産バランスから見た銘柄選びのポイント>

初心者は自己資本比率50%以上(財務レバレッジ2以下)の銘柄を買うようにする


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