投資の手法は千差万別。
「この投資は正しい or 間違っている」ということは、断言できません。
ただし、多くの初心者が爆死する投資手法というのは、だいたい昔からお決まりですね。
投資の手法を勉強する最大の意義は、その「やってはいけない投資法」を避けるためと言えます。
当記事ではそれらの「初心者が避けるべき投資手法」について、紹介しています。
基本的にここで紹介している手法は、熟練者向け。
熟練者が使えば強い武器になりえますが、初心者はご法度と考えましょう。
目次
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投資可能資金が100万円だとして、いきなりその100万円を、
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ということをやる人がいます。
一度だけなら、まぐれで大当たりをひくことができるかもしれません。
しかしだいたいの初心者は、それを続けているうちに大きな損失をくらいますね。
売却益(キャピタルゲイン)目的の場合、初心者のうちは、
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というスタイルがいいでしょう。
この点は、いわゆる資金管理の問題になってきます。
詳細は「株をやっていく上でのメンタル・資金管理」を参照。
1日で売買を終わらす「デイトレ」も、初心者が一気に資金をへらす手法です。
投資は短期になればなるほど、AIの支配や手数料負けの側面が大きくなり、ギャンブル性があがります。
たしかに長期投資をやっていくうえでも、短期トレード経験はあるにこしたことはありません。
大火傷しない程度の投資金額で短期をやってみることには、意義はあるでしょう。
資金管理、板読み、チャート、テクニカルといったものを極めることで、デイトレードでも常勝している人はいます。
しかしそこに辿り着くには、とても長い修練の時間を要するのも事実。
初心者は短期をやるにしても、デイトレードではなく、少なくとも1日以上はポジションを保有するスイングトレードから、やってみるのがオススメですよ。
● 短期トレードを極めるには?(参考記事) ● 初心者にデイトレードをオススメしないワケ(参考記事) |
信用取引や証拠金取引では、レバレッジをかけることが可能。
株の場合、信用取引ではレバレッジを3倍までかけれます。
たとえば30万円の所持金だと、90万円ぶんまでの取引ができます。
この場合、全損すると最大で60万円の借金状態になり、追証(おいしょう)となって60万円の追加入金を求められます。
また、現物株(すでに持っている通常取引の株)を担保にして、信用余力(信用取引で売買できる金額)をふやすこともできます。
その余力を使って新しく信用玉ポジを買うことを「信用2階建て」と言いますね。
こうした「信用全力フルレバ」の状態だと、株価がちょっとさがっただけで追加入金の追証になります。
このスタイルで投資しつづけると、多くの人はやがて借金地獄へと、身を投じることになりますね。
(信用取引については別記事「信用取引口座を作ってみよう」参照)
レバレッジ取引は使い方次第で、薬にも毒にもなります。
過度なハイレバは、厳禁ですね。
前項の「信用フルレバ状態」にプラスし、アコムやプロミスみたいな消費者金融から借金をして、トレード資金に費やすことを「信用3階建て」と言います。
借金してきたお金(1階)で現物株を買い、その信用余力(2階)を使って、フルレバで信用取引(3階)をする。
言うまでもなく、こういったトレードも破滅的。
つねに追証や強制ロスカットと隣あわせです。
あなたがどんなに相場の天底を見極められる天才だとしても、なかなかオススメできない手法ですね。
賭博と同じと考えましょう。
投資スタイルには大雑把に、株価が継続的にあがってるものを買う「順張り」と、株価が継続的にさがっているものを買う「逆張り」があります。
逆張りは「底打ち」の反転タイミングを見計らう必要があるため、初心者には難しいと言われますね。
だいたいが、すぐに含み損になってしまいます。
初心者は素直に、月足や週足の大局を見て「順張り」に徹したほうがいいでしょう。
(詳細は「順張りと逆張り」の記事参照)
短期トレードほど、損切りが重要言われます。
前項の逆張りトレードもそうですが、やるなら撤退ラインを定めておく必要がありますね。
「値上がり20%で利食い、値下がりマイナス10%で損切り」などのマイルールを作り、厳格に守っていきましょう。
(損切りの詳細は「損小利大」の記事参照)
銀行や証券の窓口でオススメされる金融商品は、総じて地雷と思いましょう。
投資信託にしても、ソブリンとかハイイールド、毎月分配型、元本保証などの単語がある商品は、十中八九ぼったくりです。
浮ついた単語を使っているものは、複雑性の高い金融商品であることが多く、手数料も割高。
長期投資の株と言えば、基本的には個別大型株の現物、もしくはインデックス投信・ETFとなりますが、これらが銀行窓口でオススメされることはありません。
証券ホームページのランキングに乗っているものを愚直に買うのも、だいたい地雷になりますね。
たとえば非課税口座NISAでよく買われる銘柄をリスト化した「NISAランキング」の株は、非常に人気です。
そのためやがて売り圧力になって、株価の落ちてくる銘柄が多いですね。
NISAだからといって、全員が全員、長期前提で株を持っているわけではありません。
この点も気をつけましょう。
(2020年3月31日・東証一部・値上がり率ランキング・SBI証券より)
前項のNISAランキングでは、日本の株価指数「日経平均株価」がさがることで利益を得られる「日経ダブルインバース(1357)」とよばれる特殊な上場投信(ETF)も、よくのってきます。
本来レバレッジやインバースといったETFは「減価」とよばれる現象があるため、長期向けではありません。
しかし銀行や証券の窓口では「日本は長期的に経済低迷するので、ダブルインバースがオススメ」と顧客に推奨することが多い。
そのため、こうしたマニアックなETFが、NISA上位ランキングにのるという現象が発生します。
(2020年3月23日~27日・NISA週間買付金額ランキング・SBI証券より)
裏事情として、なんでも銀行・証券に勤めている人は、そうした「日本経済暴落」の教育(というか洗脳)を、徹底的にうけるのだとか。
それでいてダブルインバースの減価の仕組みを理解している人は、まったくいない状態です。
いわゆる子供のNISA枠である「ジュニアNISA」でも、このダブルインバースがたくさん買われているという有様です。
これらの裏事情は、覚えておいて損はないでしょう。
ダブルインバースの減価については、別記事「短期売買で人気のあるETF」参照。
時価総額が100億円に満たない小型株や仕手株は、一日で20%とか値上がりすることが多いです。
初心者はこうした急騰株を、値上がりしたあとに買ってしまいます。
そして買ったあとはだいたいすぐに値下がりして、含み損になってしまうのがパターン。
すぐに損切りできるならいいですが、多くの人たちは逃げ遅れて、半年とか1年とか含み損のまま、株を塩漬けにしてしまいます。
(有名な仕手株・杉村倉庫の例)
小型株は「非貸借」といって、制度信用取引の空売りを長期でできないことが多いです。
(詳細については別記事「空売り」参照)
よって買い戻し圧力もうまれず、だいたいずっと値下がりし続けますね。
長期で含み損は拡大し、ズブズブと沼にはまっていくわけです。
急騰小型株をやるなら損切りは必須になりますし、短期トレードのマネーゲームとして割り切ることが大切。
そもそも小型株自体、あまり初心者にはむかないことには、気をつけておきたいです。
ツイッター、ヤフー掲示板など、短期相場の情報はSNSであふれています。
「●●銘柄は買い」などの「買い煽り」の書き込みはしょっちゅうあり、多くの個人投資家は、それにつられて買ってしまいます。
いわゆる「イナゴ投資」です。
そしてすぐに株価は下落。
個人投資家が含み損で塩漬けにされる「嵌め込み」という現象がおきるのも、パターンです。
前項の仕手株、小型株ではそうした買い煽りが多いですので、マネーゲームとして認識して、注意をはらう必要があります。
(小型株やマネーゲームについては「材料・思惑」の別記事参照)
当サイトでは正しい株投資手法について、わかりやすく解説しています。
これまで投資で失敗してきたという方は、ぜひ当サイト「株投資のIROHA」の教科書コンテンツ・第1章「株投資の魅力」を読んで、自分の投資手法を見直してみてください。
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