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出来高とは?
<株投資のイロハ4-8>




チャート、ローソク足、移動平均線、抵抗線・支持線。

株のテクニカルにおいて、これらの次に重要になるのが、出来高です。

むしろ出来高こそ最重要、「出来高だけを見てトレードする」という人もいるくらいです。

ぜひ、おさえておきましょう。


目次

出来高とは?


出来高というのは、簡単に言えば取引量のこと。

株の世界では、株が実際に取引された量のことですね。

たとえばあなたが100株を買えば、その時点で出来高はプラス100



日足チャートであれば1日の出来高合計が表示されますし、週足チャートであれば1週間の出来高合計が表示されます。


塩野義製薬(4507)の例


(クリックで拡大・SBI証券株アプリより・出来高を各証券スマホアプリで表示可能)


こちらは塩野義製薬(4507)の2018年夏の日足チャート。

1日ごとの出来高合計が、株価チャートの下に表示されていますね。



そして8月直前の出来高が、周囲の出来高とくらべて大きい。

このように出来高が突出している日は、いつもより売買がさかん

特異点(変化点)となりやすく、そのあと相場の質が変わりやすいです。


今回の塩野義の場合は、出来高をともなった大陽線がでたことで、それまでの株価5800円をレジスタンスとするレンジ相場が終わり、そこから上昇相場を開始。

大陽線のあとの押し目で、買いエントリーを考えます。



資生堂(4911)の例



資生堂(4911)の2018年半ばの日足チャートでは、左丸から順に。


  1. ギャップアップ後のはじめての足

  2. 天井をつけたときの足

  3. 1のギャップアップを窓埋めしたときの足


これらのときに、出来高が大きいですね。

出来高を根拠にするなら、それぞれ出来高が落ちついたあとに、以下のようなトレードができます。


  1. 買いエントリー(逆指値は窓上部の株価7800円あたり)

  2. 売りエントリー(逆指値はさらに高値となる株価9400円あたり)

  3. 買いエントリー(逆指値は窓下部の株価節目7000円あたり)


特に2番目については天井かどうかが、あとにならないとわからない。

しかし出来高によって、ある程度根拠を強化することが可能になるわけです。


花王(4452)の例



花王(4452)の2018年秋の日足チャートでは、10月末頃に出来高をともなった底入れローソク足が発生。

このローソク足のあと、出来高がおちついて株価7000円の下値が安定したら、買いのエントリーを考えます。

下方乖離については別記事「移動平均乖離率とは?」参照。


出来高を使ったエントリー手法まとめ


以上のように、出来高が使えるパターンとしては、この4点が有力。



このように出来高は、ブレイクや反転の根拠を強化することができます


いずれのエントリーも、大きな出来高が発生してすぐではなく、ちょっと様子を見てからが、好ましいですね。

なぜなら大きい出来高かどうかは、あとにならないとわからないから(笑)

後日の出来高が小さくなることで、はじめてその日の出来高が最大だったかが判明しますので、エントリーの判断はそこからでも遅くはないのです。


出来高の使い方・応用


また、これらの使い方はあくまで代表例。

出来高というのはもっと奥が深く、いろんな使い方ができます。

株価チャート同様、慣れで理解していくものですね。



たとえば2018年秋のクレディセゾン(8253)の日足チャート。

まず最初に、大きな出来高ではあるけれど、水平サポート止まりのローソク足。

次の大きな出来高のローソク足では、水平サポートをブレイクして下落。


ラインのブレイク段階で空売りエントリーを考えますが、そもそも最初の大きな出来高つきローソク足が、ブレイクのきっかけだったと読むことができるんですね。

出来高は株価に先行する」とか「出来高は嘘をつかない」とかよく言われますが、それがよくわかるチャートと言えます。

株価が特に動かないような大きな出来高でも、実は裏の意味があったりするわけです。


価格帯別出来高について


出来高ついでに、価格帯別出来高についてもご紹介。


(クリックで拡大・SBI証券株アプリより・価格帯別出来高を各証券スマホアプリで表示可能)


こちらは資生堂の2019年2月の日足チャート。

価格帯別出来高という、横軸の出来高を表示しています。


通常の出来高が縦軸、その時々の出来高であることに対し、価格帯別出来高は横軸、株価ごとの出来高

ここが突出している株価では、取引量が多かったことを意味します。

単純にこれはトレンドライン等と同様、抵抗線や支持線になりやすいです。



  • 出来高 → 縦軸で、時間帯ごとの取引量(多ければ相場の質の変化を意味

  • 価格帯別出来高 → 横軸で、株価ごとの取引量(多ければ抵抗線・支持線に


今回の資生堂のパターンでは価格帯別出来高が多く、さらに通常の出来高も多い。

天井をつけた感が強くなり、絶好の空売りチャンスと言えますね。


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