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会社の利益の種類
<株投資のイロハ5-2>




ファンダの具体的な解説に入る前に、会社の収益構造について簡単に知っておきましょう。

会社には会計上、売上高と5つの利益というのがあります。


目次

売上高と5つの利益


  • 売上高(単に売上、収益とも)

  • 粗利益(あらりえき、売上総利益)

  • 営業利益

  • 経常利益

  • 税前利益(税引前当期純利益)

  • 純利益(当期純利益)



特に重要なものとしては、売上高、営業利益、純利益の3つになります。


  • 売上高 → 会社の最初の儲け

  • 営業利益 → 費用をぬいたあとの会社の本質的な稼ぎ

  • 純利益 → 費用と税金をぬいたあと会社に最終的に残るお金


費用をぬくことで最終的な利益をだす


会社の売上は、すべてが会社の財布に入るわけではないです。

売上からいろんな費用(経費)をひいていくことで、最終的な利益がでてきます。



みなさんも毎月給料をもらって、その給料すべてが自分の自由に使えるお金になるわけでは、ありませんよね?

家賃やローンを払ったり、日々の食費を払ったり。

こういった費用をとりのぞいたあとに、自由に使えるお金(可処分所得)というのが、みなさんの手元に残ります。


会社も同じです。

ですので基本的には売上高から最終的な純利益になるにつれ、どんどん金額は減っていきますね。



黒字と赤字


純利益がプラスであることを「黒字」と言い、逆にマイナスになることを「赤字」と言います。

ちなみに私たちに還付される株の配当金は、この純利益からだされることになります。


  • 黒字 → 純利益がプラスであること

  • 赤字 → 純利益がマイナスであること


OLCで収益と経費を具体的に見る


(クリックで拡大・2018年OLC・有価証券報告書)


具体例として、2018年のOLC(オリエンタルランド・4661)の有報(有価証券報告書)。

売上高、経常利益、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)がのっていますが、どの年も「売上高>経常利益>純利益」になっていることがわかります。


利益と経費の関係性をまとめると、以下のように。


  • 粗利益=売上高-原価

  • 営業利益=粗利益-販管費

  • 経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用(営業外損益

  • 税前利益=経常利益+特別利益-特別損失(特別損益

  • 純利益=税前利益-税金


  • プラスになる収益 → 売上高・営業外収益・特別利益

  • マイナスになる経費 → 原価・販管費・営業外費用・特別損失・税金



利益のベースとなるのは売上


プラスになる収益は厳密には3つありますが、基本的には売上高以外を考える必要はありません

本業以外の副業収入となる「営業外収益」や「特別利益」というのは、普通は少額なためです。

同様に「営業外費用」や「特別損失」というのも、普通は少額。


つまり「営業利益・経常利益・税前利益」というのは、そんなに大きく数字は変わりません

これらの数字が毎期大きく変わっている会社は、粉飾(ふんしょく)を疑ったほうがいいですね。


粉飾とは → 不正に業績を偽装すること


粉飾している会社は、基本的に株価がさがります。


実際の会計書やスマホ株アプリの業績項目では、営業利益のかわりに、経常利益がでてくることが多いです。

なので経常利益や税前利益などのひととおりの単語は、頭にいれておくべきでしょう。


しかし特に覚えておくべき利益は、それぞれ数字が大きく変化する売上高、営業利益、純利益の3つということです。

そして原価と販管費(販売費および一般管理費)を大きくおさえこめている会社が、節約上手な会社ということになります。



利益と経費の整理



整理すると、こんな感じに。


(クリックで拡大・2018年OLC・有価証券報告書・損益計算書より)


またOLCの有価証券報告書からの引用になりますが、こちらは財務諸表のひとつ、損益計算書(PL)

損益計算書では、この記事で説明してきた利益や経費の推移が、ことこまかく書かれています。


営業キャッシュフローを見よう


ちなみに、本業で稼げてるかどうかを見るために重要な営業利益ですが、これのかわりに営業キャッシュフロー(略称・営業CF)を見る人も多いです。


簡単に言ってしまうと、営業CFとは「会社の手元に残っている、実際の現金でカウントした本業の利益」です。

営業利益だと、実際の手元に残っている現金だけで計算するわけでなく、数か月先の入金予定の利益まで計上するため、粉飾可能性が高くなります。

営業CFでは、その可能性をなくせるわけですね。


  • 営業利益 → 数か月後に入金される予定の収益(売掛金)まで利益に計上するので、粉飾に使われることも多い

  • 営業CF → 手元に残ってる現金だけで厳格に利益を計上するので、粉飾しづらい



営業CFは難解ですので、具体的な解説は別記事でやってます。


● キャッシュフローと利益はどう違うの?(参考記事)


会社に粉飾がなければ、営業利益と営業CFが大きくひらくことはありません

営業利益がプラスなのに営業CFがマイナスになっている銘柄は、買わないほうがいいですね。


(クリックで拡大・2018年OLC・有価証券報告書より)


有報では、営業利益に近い経常利益と、営業キャッシュフローの比較が可能。

OLCでも、さほど差がないことがわかります。


会社の利益の基本まとめ


  • 「売上高・営業CF・純利益」の3つが重要で、「売上>営業CF>純利益」という順の大きさの金額になっているのが正常

  • 原価と販管費をおさえるほど利益は大きくなる

  • 毎年「営業利益・経常利益・税前利益」の3つが大きく異なる会社は粉飾可能性大

  • 営業利益と営業CFで大きなひらきがある会社も粉飾可能性大(営業利益プラスなのに営業CFマイナスの銘柄は避ける


まあファンダメンタル分析の基本である有価証券報告書や、損益計算書といった財務諸表も、テクニカル同様、慣れです。

どんな決算書が正常かどうかは、何回も見ていくうちに覚えていきます。

2018年時点のOLC有報は、投資をするうえでは極めて正常な決算書の一例として、覚えておいて損はありません。



実際こういう決算書の銘柄は、月足の株価も右肩上がりです。


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