株で配当がもらえるように、銀行でもお金をあずけていると、利息がもらえますね。
銀行ではお金をあずけていることで、日々利息をもらえる権利が確定し、定期的に利息がまとまってふりこまれます。
基本的には年2回。
いっぽう株の配当や優待については、もらえる権利の確定する日(権利付き最終日)は決まっています。
銀行預金は預かり期間によって毎日徐々に権利が蓄積されていく。
それに対し、株は預かり期間など関係なく、「権利付き最終日→権利落ち日」の一日の持ち越しで権利が決まる、というわけですね。
目次
[クリックで開閉]
|
たとえば2019年時点で、三菱UFJ銀行の普通預金の金利は年0.001%。
365日で割って日利換算で0.0000027%。
10億円をあずけていると、1日につき27円の利息が確定する計算です。
その蓄積が毎年2月と8月に、まとめて振り込まれます。
10億円をあずけていれば27円の半年分(182日分)、およそ5000円が半年ごとにふりこまれるわけですね。
いっぽう株なら、たとえばバンナムHD(7832)の例。
配当受取の確定する日(権利付き最終日)は3月末と9月末。
2019年であれば9月は9月26日ですので、9月26日引けから9月27日寄りのあいだ株を所有していれば、半年分の配当が確定。
(クリックで拡大・SBI証券・スマホ株アプリより)
各種株アプリでも、権利付き最終日や一株あたり配当金(DPS)が確認可能。
半年分の一株あたり配当金が20円ですので、100株持っていれば半年で2000円、1年で4000円の配当がもらえます。
極端な話、9月26日(権利付き最終日)に株を買い、9月27日(権利落ち日)に株を売っても、半年分の配当が確定します。
ここが、銀行預金の利息とはまったく違うところですね。
株主優待のある銘柄なら、優待の権利付き最終日も、だいたい配当の権利付き最終日と同じ。
バンナムHDの場合、配当は3月末と9月末の年2回、優待は3月末の年1回。
2019年であれば、3月26日が優待の権利付き最終日でした。
とりわけ3月末は、あらゆる銘柄で配当・優待の権利付き最終日として設定されていることが多いです。
(クリックで拡大・SBI証券・スマホ株アプリより)
日本株の場合、権利付き最終日は中間配当・期末配当の年2回ある銘柄がほとんどです。
しかしホンダ(7267)のように、年4回の権利付き最終日を設定している銘柄(四半期配当)もあります。
だいたい3月末、6月末、9月末、12月末に設定。
配当利回りが4%であれば、100万円の投資で年間4万円の配当金。
年4回ですので、4で割って3か月ごとに1万円がもらえる仕組みです。
性質上、権利付き最終日の翌日である権利落ち日は、株価がさがりやすいことに気をつけます。
配当・優待などのインカム目的であらかじめ株を買っていた人たちが、権利落ち日になると一斉に売るためですね。
ちなみに権利付き最終日に現物株ポジと一緒に空売りポジ(一般信用)をもちこす(両建て)と、こういった値下がりリスクには対処できます。
しかし、配当金はチャラになるので注意が必要です。
現物 → 配当金が手に入る
空売り → 同額の配当金相当額(配当落調整金)を回収される
こういった権利付き最終日の両建てでメリットがあるとすれば、株主優待の「優待取り」のみ。
いわゆる「優待クロス」では、両建てが有効活用できます。
権利付き最終日に空売りを持ち越しても、優待を株主から回収するということはできないためですね(笑)
優待クロスは節約投資家からは、非常に好まれています。
優待取りに関しては、次ページ記事にて。
■ 次ページ 優待クロスのやり方
<関連ページ>