株の分類方法として、内需株と外需株があります。
内需株 → 為替の影響をうけにくく、値動きの少ない国内産業(長期投資向け)
外需株 → 為替の影響をうけやすく、値動きの大きい海外産業(短期トレード向け)
このページでは、内需株と外需株の見分け方について、簡単に解説します。
目次
[クリックで開閉]
|
四季報を使ったやり方と、有価証券報告書を使ったやり方があります。
一番簡単な方法は、四季報ですね。
SBI証券や楽天証券など、各証券のスマホ株アプリから、すぐ見ることができます。
(SBI証券・スマホ株アプリより)
こちらはアドバンテスト(6857)の例。
「連結事業」の次の項目である「海外」がポイント。
2019年は「95」となっていますが、これは会社全体の売上のうち、海外の売上が占める比率のこと。
つまりアドバンテストの場合、売上は日本が5%、海外が95%。
95%の売上が海外の通貨ということで、為替の影響をうけやすく外需株、と言えます。
<四季報・連結事業の「海外」の項目でチェック>
|
基本的には、このような区別でいいでしょう。
答え合わせもかね、別の調べ方として、有価証券報告書。
(クリックで拡大)
こちらもまたアドバンテスト(6857)で、2019年の有価証券報告書。
「売上高の地域別情報」というのがありますので、そこを探します。
日本 → 14,881
米州 → 13,579
欧州 → 7,124
アジア → 246,872
全体 → 282,456
2019年の売上は百万円単位で、このような表記になっていますね。
日本の売上比率は「日本の売上÷全体の売上」ででてきます。
14,881÷282,456=0.052 |
%にすると、およそ5%。
四季報での海外比率は95%でしたので、それとあわせて「95+5=100」の100%。
計算があいますね。
有価証券報告書まで見ると、アドバンテストは、中国や韓国などのアジア圏中心に売上をあげている銘柄ということもわかります。
(SBI証券・スマホ株アプリより)
ちなみにオリエンタルランド(4661)のように、海外での売上がない銘柄は、四季報・連結事業の「海外」の項目がありません。
完全な内需株の場合はそうなりますので、覚えておくといいでしょう。
1年以上の期間をみすえて投資するなら、基本的にはボラティリティ(値動き)の少ない内需株です。
さらに業種・セクターや、BtoCかどうかもあわせて見てみると、良い銘柄が見つかります。
逆に短期トレードをするのであれば、為替で値動きが左右される外需株がむくと考えていいでしょう。
この点については、別記事「景気敏感株とディフェンシブ株の違い」を参照してください。
<関連ページ>