酒田五法のローソク足理論「空」にあたる組み合わせとして、三空叩き込み(さんくうたたきこみ)と三空踏み上げ(さんくうふみあげ)があります。
足のあいだにギャップアップ・ギャップダウンで空間をあける「窓」が、3連続で発生。
非常にわかりやすい形です。
三空叩き込み → 下窓3つが連続出現(下方乖離で買い時)
三空踏み上げ → 上窓3つが連続出現(上方乖離で売り時)
いずれも逆張りの手法としては有名ですが、特に乖離が進んでいない場合は「四空」になることもしばしば。
乖離率やナンピン資金と相談してから、投資するのがオススメです。
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小さなローソク足(コマ)のことを別名「星」と言います。
この星を組み合わせた有名な反転シグナルとして、三川明星(さんせんみょうじょう)。
明けの明星(あけのみょうじょう)と宵の明星(よいのみょうじょう)があります。
明けの明星 → 大陰線+下窓+星+上窓+大陽線(下方乖離で買い時)
宵の明星 → 大陽線+上窓+星+下窓+大陰線(上方乖離で売り時)
特にこの星が、始値と終値の同じ十字線の場合は捨て子線(すてごせん)とよばれ、相場反転の確度があがります。
明けの明星は太陽がのぼるときにあらわれるので、相場でも上昇のきざし。
宵の明星は太陽がしずむときにあらわれるので、相場でも下降のきざし。
そんなふうに覚えておくといいでしょう。
こちらはKLab(3656)の2019年9月~10月の日足チャート。
宵の明星がでたあとに、下降トレンドになっているのがわかります。
宵の明星に似た形として、鷹返し(たかがえし)と三川上放れ二羽烏(さんせんうわばなれにわがらす)があります。
両方とも反転の売りシグナルとして機能し、大陽線の次に上窓をつけて小さい陰線が出現。
そのあと鷹返しでは陰の包み線、上放れ二羽烏では安値を更新する陰線が出現します。
ヒゲの長い足を「ピンバー」と言います。
● 反転を示すヒゲの長い足(参考記事) |
ピンバーはトンカチ、カラカサなどの実体つきヒゲ足、トウバ、トンボ、十字線などの寄付同時線などを総称。
中でも上ヒゲの長い足、下ヒゲの長い足は「スパイク」と言って、相場転換の兆しになるのが定例です。
スパイクロー → 下ヒゲの長い足で、「たくり線」や「勢力線」などがある(下方乖離で買い)
スパイクハイ → 上ヒゲの長い足で、「波高い線」とも言う(上方乖離で売り)
スパイクは三川明星の形と似ています。
明星はコマと窓で天底を判断するのに対し、スパイクは長ヒゲで天底を判断。
注意点として、ピンバーのスパイクは反転シグナルとしては典型すぎますので、逆の方向にいくことも多いです。
三川明星でコマ足や捨て子線がでたあとの動向を見てからエントリーするように、スパイクでも、ヒゲ足がでたあとの動向を見てからのエントリーでも、遅くはないでしょう。
実際「首吊り線」とよばれる下ヒゲの長い足であっても、上方乖離で売り時になることがあります。
つまりピンバー単体では、天底を判断するのは難しいということ。
乖離率やそのあとの値動きを、考慮にいれる必要がありますね。
ピンバー・たくり線の応用として「二本たくり星」があります。
二本の下ヒゲの長い陰線のヒゲの内側におさまるコマ足がでたあとは、上昇の兆しです。
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