ここでは、ローソク足の独特の形について、さらに解説していきます。
チャートにすばやく慣れたい人は、しっかり確認していきましょう。
大陽線(だいようせん) → 手前のローソク足数本にくらべて、でかい陽線
大陰線(だいいんせん) → 手前のローソク足数本にくらべて、でかい陰線
丸坊主(まるぼうず) → 上ヒゲと下ヒゲがない
寄付坊主(よりつきぼうず) → 陰線では上ヒゲがなく、陽線では下ヒゲがない
大引坊主(おおびけぼうず) → 陰線では下ヒゲがなく、陽線では上ヒゲがない
ローソク足でよく言われるのが「大陽線・大陰線」という単語。
大陽線と大陰線の明確な定義はありませんが、「直前の数本のローソク足とくらべてでかい」ということが言えますね。
基本的に大陽線がでたらそのあとの株価はあがりやすく、大陰線がでたらそのあとの株価はさがりやすいです。
大陽線がでた → そのあとの株価はあがりやすい
大陰線がでた → そのあとの株価はさがりやすい
大陽線・大陰線には、さらに丸坊主・寄付坊主・大引坊主という形があります。
このなかでも特に「始値=安値<終値=高値」で一貫してあげている「陽の丸坊主」は、そのあともあがりやすい。
「始値=高値>終値=安値」で一貫してさげている「陰の丸坊主」は、そのあともさがりやすいです。
このように、たくさんの小さいローソク足が横並びの状態で、それをつらぬくような大陽線がでたときは相場の雰囲気が変わっており、株価が上昇していく流れが作られていますね。
つづいて、寄引同時線とよばれる、始値と終値が同じローソク足。
寄引同時線(よりひけどうじせん) → 始値と終値が同じローソク足(同じ株価ではじまり、おわる)
十字線・寄せ線(よせせん) → 高値と安値がはなれている寄引同時線
一本線 → いっさい取引されていない状態で、四本値すべてが同じ寄引同時線(終値=始値=高値=安値)
トウバ → 上ヒゲの長い寄引同時線(高値>始値=終値=安値)
トンボ → 下ヒゲの長い寄引同時線(高値=始値=終値>安値)
こういった株価がまったく動かないローソク足は、小型株にはたくさんでてきます。
まあ、こういう銘柄は初心者向けではありませんね。
普段、取引がまったくされていませんので。
ちなみに、「寄らずのS高」や「寄らずのS安」といった寄らずのストップが発生するときも、このように一本線が発生。
連日で「寄らずのS」をつける場合、一本線が連続で出現することになります。
これも小型株独特のチャートですので、覚えておいて損はないですね。
さらに、寄引同時線ではありませんが、終値と始値がだいぶ近い、それでいて片方のヒゲの長いローソク足。
トンカチ → 上ヒゲが長く、下ヒゲのないローソク足
カラカサ → 下ヒゲが長く、上ヒゲのないローソク足
上影(うわかげ)線 → 上ヒゲの長いローソク足
下影(したかげ)線 → 下ヒゲの長いローソク足
大型株では、ある程度株価があがったりさがったりしたあとにこれらのローソク足がでると、そこから株価が逆方向へいく可能性が高くなりますね。
このようにある程度株価があがったあとに、上ヒゲの長いローソク足がでれば天井サインになって、株価がさがることはよくあります。
なお「トンボ・トウバ・トンカチ・カラカサ」という単語は、わりとごっちゃに使われがちです。
このページにまとめたのは、あくまで一般的な使われ方。
まあ参考に覚えておく程度でいいです。
総称してピンバーとかよぶこともありますが、面倒くさい場合は「上ヒゲの長い陰線」とか「下ヒゲの長い陽線」とか適当に言っておけば、それで通じますよ(笑)
そんなことよりは、こういうローソク足がでたあとに、どのように株価が動いていくかを体で覚えていくことのほうが、大切ですね。
最後に、コマ足。
大陽線や大陰線と比較して、小さい実体で、上下に小さいヒゲをつけているローソク足は、基本的にコマ足とよばれます。
大型株で株価があまり動いていないときに、よく見られる足です。
ローソク足の基本は、こんなところです。
初心者的には十字線みたいな寄引同時線は、最初みたとき「なんじゃこりゃ」となると思います。
これでだいぶ、混乱することはなくなったのではないでしょうか。
ローソク足は、じつに奥が深いです。
ふたつ以上のローソク足を組み合わせることで値動きを予測する「ローソク足理論」というものもあります。
ローソク足理論については、専用の別コンテンツ群でまとめていますので、そちらをご覧ください。
● ローソク足理論のまとめ(参考記事) |
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