2本以上のローソク足の組み合わせとして一番有名で、真っ先に覚えるべきものとして「包み線」があります。
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陰線の次に大陽線が出現する「陽の包み線」は、下方乖離で買いサイン。
陽線の次に大陰線が出現する「陰の包み線」は、上方乖離で売りサイン。
どちらも小さいローソク足を、次の逆方向の長いローソク足がすっぽり覆うことで成立する組み合わせです。
包み線(つつみせん)は抱き線(だきせん)、アウトサイドバー(リバーサルハイ・リバーサルロー)ともよばれます。
陽の包み線 → 小陰線+大陽線(下方乖離で買い時)
陰の包み線 → 小陽線+大陰線(上方乖離で売り時)
例として、2018年のキッコーマン週足。
ダブルトップをつけたうえで、両肩に陰の包み線が出現していますね。(ダブルトップについては別記事「三山・三川」参照)
株価6800円を頂点に、5800円のネックラインを下抜け、そのあと4400円まで下降。
ついでを言えば、ダブルトップがでるまえに陽の包み線が出現しており、ダブルトップ形成まで株価は上昇。
わかりやすい図です。
基本的には、乖離時に大きなローソク足がでた方向へと、相場のトレンドが転換します。
しかし「小陽線+大陰線」が下方乖離ででたときも買い時、「小陰線+大陽線」が上方乖離ででたときも売り時とする見方もあります。
それぞれ「最後の抱き陰線・最後の抱き陽線」とかよんだりします。
ただし、それぞれ「陽の包み線・陰の包み線」に比べてシグナルとして弱いです。
初心者は、手をださないほうが無難ですね。
<陽の包み線・陰の包み線に比べたら弱いシグナル>
最後の抱き陰線 → 小陽線+大陰線(下方乖離で買い時)
最後の抱き陽線 → 小陰線+大陽線(上方乖離で売り時)
包み線にならんでもうひとつ重要なのが、孕み線(はらみせん)。
インサイドバーともよばれます。
大陰線の次に小陽線が出現する「陰の孕み線」は、下方乖離で買いサイン。
大陽線の次に小陰線が出現する「陽の孕み線」は、上方乖離で売りサイン。
どちらも大きなローソク足の内側に、次の逆方向の小さいローソク足がすっぽり覆われることで、成立する組み合わせです。
陰の孕み線 → 大陰線+小陽線(下方乖離で買い時)
陽の孕み線 → 大陽線+小陰線(上方乖離で売り時)
包み線と比べると転換サインとしては弱いですが、孕み線によって相場に勢いがなくなったことは、明確にわかります。
2019年9月のクスリのアオキ(3549)の例。
25日移動平均乖離率がマイナス10%近くまで下方乖離したとき、「大陰線+小陽線」の孕み線がでることで、買いシグナルとなります。
● 移動平均乖離率とは?(参考記事) |
包み線・孕み線には、応用として「両包み・両孕み」という形があります。
めったにでませんが、それぞれ包み線・孕み線以上に強力なシグナルとなります。
両包みは、孕み線のあとに包み線が出現。
陽の両包み → 大陽線+小陰線+大陽線(下方乖離で買い時)
陰の両包み → 大陰線+小陽線+大陰線(上方乖離で売り時)
両孕みは、包み線のあとに孕み線が出現。
陽の両孕み → 小陰線+大陽線+小陰線(下方乖離で買い時)
陰の両孕み → 小陽線+大陰線+小陽線(上方乖離で売り時)
両包み・両孕み、ともに大線の方向に相場転換する、と覚えておくと楽です。
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