このページでは、チャートの読み方で重要となるブレイクやロールリバーサルについて、わかりやすくご紹介。
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こちらはゲームでおなじみ、任天堂(7974)の週足チャート。
2018年6月以降は、株価35,000円地点で、2点をむすぶ水平支持線が形成されていました。
しかしあるとき、その支持線を下抜け。
再度株価35,000円のところまであがっていくも、そこで跳ね返されて、落ちていってますね。
このように株価が支持線を一回下抜けると、その支持線は抵抗線へと姿をかえることが多い。
これを「ロールリバーサル」と言います。
また株価が支持線を下抜けることや、抵抗線を上抜けることを「ブレイク」と言います。
ブレイクダウン → 株価が支持線(それ以上株価のさがりにくい線)を下抜けること
ブレイクアップ(ブレイクアウト) → 株価が抵抗線(それ以上株価のあがりにくい線)を上抜けること
ロールリバーサル(サポレジ転換) → ブレイクによって下値支持線(サポート)が上値抵抗線に、上値抵抗線(レジスタンス)が下値支持線に変化すること
支持線も抵抗線も、いつまでも機能しつづけるわけではありません。
こうして定期的な役割転換(ロールリバーサル)がおきます。
支持線や抵抗線を根拠にトレードするなら、貫通した場合にそなえ、逆指値の徹底が重要ですね。
もうひとつ例として、2019年のオリコン(4800)。
最終的に株価は1800円まで上昇、25日線のサポートもよくきき、綺麗な上昇トレンドを形成していた銘柄です。
オリコンの株価1000円についても、ロールリバーサルと言えます。
普通ロールリバーサルには、点を2つ以上結んだ抵抗線・支持線が必要ですが、このパターンの場合、以下のふたつの要素で支持帯・抵抗帯を作れるためですね。
節目株価はそれだけで支持帯・抵抗帯になりやすい
上昇相場時、前回最高値は次回最安値・支持帯になりやすい(下落相場時、前回最安値は次回最高値・抵抗帯になりやすい)
順に見ていきましょう。
このように、株価1000円とか2000円とかキリのいい数字(株価節目)というのは、それだけで意識されます。
よって支持帯・抵抗帯になりやすいです。
また上昇トレンド相場では、直近で目立つ最高値が次回の最安値の支持帯、ようするに、それ以上株価のさがらない層になることが多いのですね。
(オリコンのチャートはまさに左の形をしている)
下降相場のブレイクダウン → 目立った前回最安値(支持)が次回最高値(抵抗)になりやすい
上昇相場のブレイクアップ → 目立った前回最高値(抵抗)が次回最安値(支持)になりやすい
株価節目に直近高値安値、こうした理由から、抵抗線・支持線がなくとも、単純にロールリバーサルと呼べるわけです。
これらをふまえ、オリコンの買い時を考えてみましょう。
オリコンでは、直近最高値として強く印象づけられた株価節目に1000円と1200円があり、ここに水平線がひけます。
また2点以上をむすぶトレンドラインもひけ、25日線もあります。
この4つの線を基準に、売買判断をしてみましょう。
②と④のように、株価節目、前回最高値、かつ25日線タッチという複数の根拠を用意できる場合は、買いタイミングとしては非常に優秀です。
特に②については、買ったあとの後付けになりますが、トレンドラインも機能していることがわかります。
実際に株を買うときは、こうして「それ以上株価がさがらない根拠」がたくさんある状況を探すといいですね。
いままで紹介してきた抵抗帯・支持帯になるものとしては、以下のもの。
前回高値・前回安値(当ページで紹介)
株価節目(当ページで紹介)
ロールリバーサルは、今回紹介した水平線、株価節目、前回安値・前回高値、そして窓にかぎらず、移動平均線、トレンドラインでもおきます。
抵抗・支持はひとたびブレイクすることによってロールリバーサルし、その役割がいれかわる。
このことはぜひ、覚えておいてくださいね。
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